2010年11月20日土曜日

iPad「Adobe Ideas」で"ほうれんそう"が大進化

ほうれんそう=報連相⇨報告、連絡、相談のビジネス用語。
業務上欠かすことができず、かつ効率よくシェアすることが社内オペレーティングのテーマだ。

Adobe Ideasは、無料版でも機能が充実しており、いままで手書きで図解していたような書類の作成や記録に威力を発揮する。
先日のアップデートで、写真レイヤーを使え、パネルも格段に使いやすくなりさらに魅力がアップした。筆者の有償版購入も時間の問題かもしれない。
今回Adobe Ideasを使った「報」「連」の進化事例を紹介する。

ここは創作料理を得意とするスタッフ数名のレストランのキッチン。シェフは数日前から下ごしらえしておいた煮込みや、マリネ、地元の農家から仕入れた新鮮な野菜を前に腕を組んでいた。地産地消の食材でその時々の季節感や、お客の好みに合わせた自由自在な料理を得意とするこのシェフの悩みは、「ひらめきをいかにしてスタッフと共有し、お客に正しく伝えるか」にあった。

ひらめきとは、調理の直前になって決まるメニューと組み合わせる器や、サービスの組み立てのことである。
こんな優柔不断な性格を仕事に持ち込まれたのでは、スタッフにとって迷惑であるばかりか効率が悪い。しかし、この”ひらめき”を許容できてこそ、大量生産大量消費の真逆にある、小さな生産者や、守るべき狭い地域の文化が活かされるのである。
とどのつまり、業務の効率化というのは、上場大企業のために在る言葉ではない。

ポイントはデジタル化、優れたハードとソフト、ネットワーク。にある。

1.デジタル化

シェフは、手に入る素材、ストックした料理を紙に書き出す。その時点でおおまかな方針は決まる。予約日の7日前のことだ。「肉を発注して、野菜は3日前に仕入れて加工、前日にフルーツと鮮魚を市場に探しに行って・・」。そして、ほぼ下ごしらえを終了し、当日の朝を迎える。

「さて、この料理をこの順番で、これとこれを組み合わせて、こんな形にカットしよう、器はこれが合うだろう」前々から予測はしていても、最終的な判断は当日となるのだ。そしていつものように、器の準備やメニューの伝達、配膳順など慌ただしく決め、本番に突入しようとするのだがトラブルも多い。決まった事を短時間に正確に伝える方法、なかなか合理的な方法が無いのだ。しかし今日は違った。手元にiPadとiPodTouchがあった。

いつもなら当日にはぐちゃぐちゃのメモだらけになったひらめき帳?にさらに書き足して描いた本人にしか解らない仕様書になってしまうところ・・iPodTouchの写真に撮ってみることをひらめいた。写真なら分かりにくい絵で間違って伝わることもない。器を並べて「カシャッ」。

2.優れたハードとソフト

iPodTouchで撮影した写真は先ず自分にメールして、iPadで開く。 クリックしてライブラリに保存。

Adobe Idea で開き、ドローレイヤーに文字を書き入れればいいのだ。まずは料理名を、そして配膳順を・・。

これだけでも、シェフにとってメリットがあった。お皿を盛りつけずにいつまでもこの形で傍らにおいておくわけにはいかないのだ。冷やす器は冷やす。温める器は温める。盛りつけてしまうと移動するのでどこに何をしまったか特定の人(自分)しか判らなくなる。それがあっさり解消できたのだ。(写真を見ればいい)

IMG_0712

3.ネットワーク

このデータをスタッフにメールをしよう。スタッフはお下がりのiPodTouchを持っているのだ。

スタッフは、いつでもリアルな説明書を持ち歩き、セッティングに配膳順に戸惑うこと無く、かつ、お客の前でメニューの内容を聞かれても困る事がなくなるのだ。

この精神的な開放感はシェフ、スタッフに業務上の最大の進化をもたらしたことは言うまでもない。平和が訪れた!そしてちょっとしたお昼休みにブログを書く余裕も・・。

スクリーンショット(2010-11-20 12.50.21)←このデータ

副産物的によいこともたくさんある

  1. 器の写真が目の前にあることで仕込み量が正確に見積もれ、無駄が減る
  2. データはそのまま記録として残り、次回の資料となる
  3. スタッフが増えても手間は同じ。システム化できていれば、10名のコースも300名のパーティもオペレーティングのステップはかわらない

そしてまたiPadの優れている点にも気づいた

  1. 数時間つけっぱなしでもバッテリーの心配が殆ど無い
  2. 手書き入力の出来るサイズ、離れたところからも見える画面サイズ

 

なんと素晴らしいことでしょう!!

0 件のコメント:

コメントを投稿