OmniGraffle=オムニグラフは、アメリカのThe Omni Group の製品で、他にもOmniFocus、OmniPlanなど、ビジネスハッカーにはお馴染みの、スケジュール管理、Todo管理など得意とするメーカーだ。日本ではAct2(アクト・ツー)等で販売している。
OmniGraffle(私にはオムニグラフルとしか読めない)。最初に欠点を言っておく、正直使いにくい。 ショートカットが使い慣れたものと違っていたり、パネルのアイコンが解りにくい。各種ツールの使い方に癖がある。 基本的にいろんなことができる割に、ツールの場所がどこにあるのかしばらく使わないと解らなくなり、もたつく。
が、しかし。それ以外は極めて自分好みである。
前回に紹介した「マインドマップ」はどちらかというとスピーディな思考トレーニング型。アウトライナーは前後型の思考整理ツールであると理解しているが、 OmniGraffleを私なりに表現すると「2次元ビジュアルアウトライナー 」。要は、ドローソフトのように移動配置が自由で、かつそれぞれのオブジェクトが、親子、兄弟、グループなどの関係を保ちつつ移動ができ、追加削除による再配置を自動でやってくれる。(…この動きは実際体験してみないと伝えにくい)
つまり、見た目はイラストレーターや類似のドローソフトでも出来るのだが、それらは論理的な繋がりまで取得している訳ではない。(▼一つのオブジェクトを移動中。線でつながれているし、別窓のアウトラインでは論理性が保たれている)
デザインは後に回し、まずは思考を妨げないテンプレート選びから
- 面(フィル)、線、シャドウ、フォントなど自由にアレンジできるが、デザインは後回しにして、先ずはテンプレート(▼下図)から近いイメージを選んでしまうのが、思考を止めないポイント)
「webのパーツ作りに、プレゼン資料に」解りやすくまとまる
- ほどほどにアウトラインがインプットできたら、それぞれのオブジェクトの形状を、予めプリセットされたパーツから選びながらイメージに近づけていいく。同時に配置や文章を手直ししていくと、見た目も思考もスッキリ整理されていく。
- 予めラフ図を作ってからグラフィックを起こすのとは違って、思考を整理しながら見た目にもそこそこのものが出来てしまう。「整理とアウトプットが同時にできる」=時間短縮。(参考例▼下図)
複雑なブレスト、大量のアイディアの集約も
- webアプリケーションが進化しても要素の数が多くなるとレスポンスも悪くなる。かつスクロールやズームに対応するにはデスクトップアプリのほうが許容度が高い。(▼人、関わり、コンセプト等々、一緒くたにまとめてみた例下図)
テンプレートに従い着色や配置が自動で行われるので、その部分はとりあえず構わずに列挙作業を行う。グループごと別のグループ配下に移動することも可能。(▼地域の素材をブレインストーミングによってまとめた例 下図)
フレームワーク、サイトマップ、組織図などの作図例
- レイアウトや関係性は後でアレンジすればいいので、先ずはテキストを思考に沿って入力するところから。驚くほど早く仕上がる。
iOSのOmniGraffle
ここまでくると普通に欲しくなるのが、iPad、iPodで動くOmniGraffle。あった。しかし高すぎ!現在5,800円。(▼下図)
OmniGraffleは、そのままパブリッシングに流用できるという点で非常にありがたい。 変更が生じる都度、原稿のほうもアップデートして。なんていう余計な仕事が生じない。
以上。私にとって「業務のブラッシュアップ」とは思考や行動に無駄に余計な時間を使わない。ということでもある。 そのために、日頃のメンテナンスに必要な時間が取られたとしても、それは料理家が包丁を磨くことであったり、農家が農機具を手入れする事と同じである。 浮かんできたアイディアを瞬時に取り込み、アレンジし、プレゼンやシステム化し、実行できるようにしておくことに重きを置くべきである。と考える。
「ブラッシュアップせよ!」 というコマンドは、いつ何によって発せられるか解らない。それに即対応できることが素敵だ!OmniGraffleはそんな方にピッタリのソフトだと思う。
最後にもう一度断っておくが、私の薦めで購入後お蔵入りのユーザも多いようなので、使うには慣れが必要なソフトである事だけはご承知おき願いたい。
windowsにもVisioというソフトがあるらしいが、そのあたりの知識は持ち得ていない。ただ、価格はOmniGraffleの約3倍。それにOffice。
“私の薦めで購入後お蔵入りのユーザ...”
返信削除ハイっ!呼ばれた気がしたのでやってきました。お蔵入りユーザーです(笑。
OmniGraffleの潜在能力は分かっているつもりなのですが、いかんせん使いにくい。アップルのシンプルで洗練されたUIに慣れて、なおさらそう感じてしまうのでしょうか…
この記事(作成事例)を見て、再び向きあう気持ちが盛り上がってきたので次のアイデアこそはOmniGraffleで!
ヨコヤマさん。
返信削除> お蔵入りユーザーです
やっぱし。
私はやはり何かと便利に使うので「再挑戦」の意味で紹介させていただきました。
なんとなくキレイにまとまるところが好きです。
それに、脳みそがスッキリする感があるんですよね!